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コラム 「 とかちの窓から 」Column

(2013年5月20日配信)

第105回 『上機嫌(ごきげん)で過ごしてニキビ改善(2)  ~ちょっとした気分転換で上機嫌(ごきげん)に~』

 こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

 最近、ちょっと不思議な経験をしました。

 例年、4月は新学期が始まり、地元農家さんの農作業が本格化するため、皮膚科の外来はあまり混雑しません。ところが、今年は4月は中旬になっても、混雑しました。
 冬の積雪の多さや寒さが厳しく、それまでは比較的暇だったため、その反動だったのでしょう。

 4月15日(月)は診療が終わったのが7時半近く。すっかり疲れて仮眠をとりました。

 起きたのが、翌16日(火)の午前1時頃。事務的な仕事は、翌日の診療前に終わらせる必要があるため『ここは久しぶりに 「ボストン」(#) の 「Don’tLookBack」 を聞いて、大学受験のつらさを思い出して(笑)がんばってみよう!』と愛用のiPodをスタートさせました。

(#)1976年結成の米国のロックバンド 
   主要メンバーのトム・シュルツはマサチューセッツ州ボストンの
   マサチューセッツ工科大学出身。
   私にとって「ボストン」=「ロックバンド」=「Don’tLookBack」
   であり、受験生時代によく聴いていました。

 仕事を終えて、再び眠りについたのが午前3時頃。午前6時ちょっと過ぎに目覚めました。

 テレビをつけると、なにやらアメリカでテロ云々という緊迫した報道がありました。『ボストンマラソン テロ事件』でした。  大変痛ましい事件だなと思いました。被害が広がらなければ良いなと思いつつ、診療所に車で戻りました。

 運転中、あることに気づきました。

 『そういえば、仕事中のBGMは「ボストン」だった。自分にとっては、ちょっと重い、あまり聞かないアルバムなのに。確か3ヶ月振りくらいかな。
 テロがおきたのも「ボストン」とは偶然としては出来過ぎ。何かの警告かな。気をつけよう!』

と考えました。

 ニュース報道によると、事件が起きたのが、ボストン現地時間午後2時45分(日本時間16日午前3時45分)頃。
 その後、私は思いがけず、いくつかの出来事に遭遇しましたが、愛用のiPodでお気に入りの音楽を聞いて、『気分転換』をうまくはかり今は普段通りメルマガを書いています。

 本当に感謝!感謝!です。

 そうそう、『気分転換』はとっても大切ですね。
 ちょっとした『気分転換』をすると、良くない出来事も良く解釈できるようになります。『感謝』の気持ちがわいてきます。
 私達が、地球上で日々生きていることは、奇跡的なこと。
 日々の生活は決して、良いこと、楽しいことばかりではありません。『ストレス』で『ニキビが悪化』することも良くあります。
 ちょっとした『気分転換』が、『感謝』の気持ちを生み出します。気持ちが前向きになり、ストレスも減って『ニキビ改善』につながります。

 『ニキビ改善』は一筋縄ではいかないことも多いです。このメルマガが、月に1度必ず届く、『ニキビ改善につながる気分転換のヒント』になれば幸いです。

 ニキビの治療には、お薬の力(=テクニカル/技能面)ばかりでなく、根気よく治療に取り組む力(=メンタル/精神面)も大切です。
 このコラムが、その両方をうまくケアしていければ最高だなと思いつつ、自分自身が一歩でも前に進むつもりで、毎月お届けさせていただいています。

 とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を毎月発行しております。

 そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せています。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)

ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)

今日から私は以下の4つを良く守り、
ニキビ改善を目指すことに決めました!

  • (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
  • (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
  • (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
  • (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。

 これは私が皮膚科診療を23年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。

 ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。このコラムでは、第15回までは『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて解説してきました。

 第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連したこと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。

 前回は、『上機嫌(ごきげん)で過ごしてニキビ改善』と題して、小さなことに『感謝』して『上機嫌(ごきげん)で過ごす』ことで『ニキビが改善する』ことについて、お話しさせていただきました。

 今回は、ちょっとした『気分転換』で、『感謝』の気持ちが生まれ、『上機嫌(ごきげん)で過ごす』ことができるようになり、『ニキビが改善する』ことについて、お話しさせていただきます。

 最近読んだ本に

『40歳からの「体の不調」をなくす本』満尾クリニック院長 医学博士 満尾 正 著(大和書房)

があります。

 書店の店頭でふと手に取ったこの本。体調が特に悪かったわけではありませんが、40歳からの人生はそれまでの人生とは違うもの。健康に生きていくための最新の知識が満載のこの本。本当にオススメです。

 この本に『自分なりの』ストレス・マネジメント法を持とうという部分があります。以下で抜粋・引用させていただきます。

イ)何よりも効果的な健康法を一つ挙げてくださいといわれれば、迷うことなく、「ストレスをなくすこと」だといいきれます。

ロ)ストレスとの向き合い方にはかなり個人差があるとわかります。
 じょうずにストレスをかわしてしまう人もあれば、ストレスを解消する自分なりの方法をもっていて、ストレスをため込まないようにしている人もあります。

ハ)自分なりのストレス・マネジメント法を身につけ、明るく上機嫌に生きていく。そんな生き方を確立するようにして下さい。

 これは、『上機嫌(ごきげん)で過ごしてニキビ改善』と共通するとっても大切な考え方です。

 満尾先生は、以下の3つを『おすすめの気分転換の方法』とされています。以下で抜粋・引用し、私の感想も加えさせていただきます。

1)1日に10分でいい。何も考えない時間を持つ

 禅に「不思善、不思悪」という言葉があります。「いいことも、悪いことも考えるな」という意味です。
 いいことを考えるのがなぜいけないのかというと、いいことを考えているうちに、「そうそう、その裏にこんな苦労もあった」と悪いことも浮かんできてしまうからです。
 だから、何も考えずにボーっとする時間をあえてつくることが大事です。

 こうして交感神経の興奮を抑えると、副交感神経の働きが刺激され、体内のバランスが整いやすくなります。
 瞑想には脳の働きを高め、直感や判断力を鋭くする効果も期待できることから、経営者のなかには、瞑想を習慣づけるいる人も多いようです。

( 私の感想:
 そういえば昔から、何も考えずにボーっとすることが多かったです。第103回のコラムでも、小学校時代の様子で書きました。
 いいことも考えないという発想はすごいですね。是非、取り入れたい考え方です。私も現在チャレンジ中です。
 今回の『ボストン』の件も、ただ疲れて寝て起きただけのことでしたが、ひょっとしたら、この瞑想効果が出たのかもしれません。
 この習慣がストレス耐性につながるとすれば、誰でもできる、手軽でオススメの方法です。 )

2)われを忘れるほど夢中になれることを見つける

 「気がついたら、こんな時間になっていた」というほど夢中になれることをもっている人は、精神的にも見た目にもいつまでも若々しさにあふれているものです。鉄道模型、音楽鑑賞、釣り、将棋や碁—。何か夢中になれる趣味を持ちましょう。
 子供の頃、好きだったことや学生時代、部活動でやっていたことを思い出してみましょう。

( 私の感想:
 無趣味の私が、唯一、人に語れるものと言えば、「音楽」です。60年代後半以降のポピュラー音楽が好きです。
 iPodの登場で私はタッチするだけで、昔から現在に至るまでの多くのお気に入りの音楽を楽しめるようになりました。SteveJobsとAppleに感謝です。
 そういえばSteveJobsは、若い頃から禅に傾倒していたそうですね。)

3)アロマテラピーやマッサージ

 嗅覚は五感のなかではもっとも原始的な感覚で、嗅覚刺激は視覚や聴覚刺激以上に脳にダイレクトに働きかけるといわれています。よい香りをかぐと副交感神経が優位になり、ストレス・ホルモンの分泌を抑えるのです。
 好きな香油や和のお香などを楽しんでいると、リラックス効果はいうまでもなく、心が豊かに満たされていくことが実感できます。
 マッサージはリンパの流れをよくする効果があります。リンパ液の流れがよくなるとむくみなど不快な症状を改善でき、免疫力も高まります。

( 私の感想:

 好きな香りは『グレープフルーツ』。第81回のコラムで『グレープフルーツ』の香りが、目覚めに有効という話題 を取り上げています。
 マッサージ等は受けていませんが、月に2回通っている床屋さんで髪を短くセットしてもらっていることが、よい『気分転換』となり、同様の効果をもたらしてくれていると思っています。
 これも納得。良い方法ですね。)

 ちょっとした『気分転換』が、『感謝』の気持ちを生み、ストレスが減り、『上機嫌(ごきげん)』で過ごして『ニキビ改善』につながる。
 満尾先生の3つの『おすすめの(気分転換の)方法』—-。心がけ一つで、誰でも取り組める良い方法ですね。

 昔から、何も考えずにボーっとしていた私は、
1)1日に10分でいい。何も考えない時間を持つ
が、本当にオススメです。
 また、「不思善、不思悪」は標語として、仕事机に掲げて、毎日眺めています。禅の世界は奥が深いですね。

 今回のポイントは以下の通りです。

 

【今回の4決め!落ち穂拾い】 「落ち穂 その89」

『上機嫌(ごきげん)で過ごしてニキビ改善(2)
  ~ちょっとした気分転換で上機嫌(ごきげん)に~』

 
  • •ちょっとした『気分転換』で、『上機嫌(ごきげん)』で過ごすことができるようになり、『ニキビ改善』につながることについて、お話ししました。
  •  
  • •『40歳からの「体の不調」をなくす本』満尾クリニック院長 医学博士 満尾 正 著
    のストレスマネジメントの考え方はとても参考になります。
  •  
  • •満尾先生の3つの『おすすめの気分転換の方法』を紹介させていただきました。
  •  
  • •1)1日に10分でいい。何も考えない時間を持つ
    何も考えずにボーっとする時間をあえてつくります。交感神経の興奮を抑えると、副交感神経の働きが刺激され、体内のバランスが整いやすくなります。
    脳の働きを高め、直感や判断力を鋭くする効果も。
  •  
  • •2)われを忘れるほど夢中になれることを見つける
    夢中になれることをもっている人は、精神的にも見た目にもいつまでも若々しさにあふれています。何か夢中になれる趣味を持ちましょう。
    子供の頃、好きだったことや学生時代、部活動でやっていたことを思い出してみるのもよいでしょう。
  •  
  • •3)アロマテラピーやマッサージ
    よい香りをかぐと副交感神経が優位になり、ストレス・ホルモンの分泌が抑えられます。
    マッサージはリンパの流れをよくする効果があり、むくみなど不快な症状を改善でき、免疫力も高まります。
  •  
  • •特に1)は、「不思善、不思悪」の「禅」の考えを取り入れるのがオススメです。
  •     
  • •ちょっとした『気分転換』で、ストレスが減って、『上機嫌(ごきげん)』に過ごすことが『ニキビ改善』につながります。
 

 連休最終日の5月6日。当地は雪が降りました。8年振りの5月の雪は、全国ニュースで大々的に取り上げられました。驚かれた読者の方も多かったのではないでしょうか?
 よく患者さんと、『連休までは雪が降るから安心できないね。今年はどうかな?』と世間話をしていた所でしたので、ある程度は予想していました。
 しかし、実際、降る様を眺めていると、ちょっとショックでした。

 でも、「不思善、不思悪」を心の中で唱え、何も考えずにボーっとしていると、(未熟者なので、やっぱり考えてしまいましたが—)
『小学校の時には、5月にもっと降ったこともあったなあ~。ガソリンスタンドのおじさん達が総出で除雪していたのをいまだに憶えているもの。
 あれから40年程経って、私も47歳。生きてて良かった。感謝!感謝!これからもしぶとく生きていくぞ!!』
と、めでたく『気分転換』をはかることができました。

 「不思善、不思悪」は、雑念まみれの私に救いをもたらして
くれました。

 次回は、『上機嫌(ごきげん)で過ごしてニキビ改善』の続きを、最近のニキビのトピックを交えて、更に考えてみたいと思います。

 それでは。

おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

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