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コラム 「 とかちの窓から 」Column

(2022年3月20日配信)

第211回 『「 腸 活 」で「ニキビ改善」 〜(41)腸に良い油、悪い油を理解して「 ニキビ改善 」〜 番外編 「 野菜スープ 」で免疫力を上げて「 ニキビ改善 」(2) 簡単な「野菜スープ」の作り方 と そのメリット  』

#お時間のない読者の方は[今回のポイント]だけでもお読み下さい#

 

こんにちは。
とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

書類の整理をしていた時のことです。

25年前の開業初日
『 平成9年3月3日(月)の日計表 』
を発見しました。

『日計表』はその日に診察した患者さんの名前、性別、保険の種類、点数
などが書かれているパソコンで集計されたデータのまとめです。

おぼろげな記憶では40名位かと思っていた患者さんの数は
61名でした。

その中には、
1番の近所の電気会社の社長さん、
2番の土地取引でお世話になった社長さん、
3番の『私は3番の患者です』と後日自らお話しいただいた
『 平成9年 3月 3日 3番 』
で後日『黒曜石のフクロウの置物』をいただいた
通称 『 3339の患者さん 』の記録がまず目に入りました。

それ以外で驚いたのが、
いまだに通院されている患者さんが2名いたことです。

お一人は教育関係で
『機転を利かせて生徒の命を救った』として新聞などで話題になった方です。

もう一人は菊の花づくりの名人で
コンテストで『内閣総理大臣賞』を受賞された方です。

そして更に驚いたのが、
そのうち1名が令和4年3月1日に受診。

もう1名にいたっては、
25周年を祝っていただいているかのごとく
25周年の当日!!令和4年3月3日に受診されていました。

神様に感謝です。

こうしてみると人とのつながりは本当に不思議だと思いました。
そして
『 それぞれの道で「努力を継続」している方はやはり違う 』
と思いました。

『努力を継続』するのは大変です。
でもとても大切なことです。
一生懸命『ニキビ治療』に取り組んでいても
一進一退で結果が出ない時があります。
やめたい時もあります。

そんな時、このコラムの小さな情報が
『努力を継続』するきっかけとなり
『ニキビ改善』につながる存在になるといいですね。

私の仕事は
『ニキビに悩む世界』にやむを得ずお住まいの読者が
『ニキビ無しの世界』にお住まいになれるように
橋渡しする役目。
『ニキビ改善』は一筋縄ではいかないことも多いです。
このメルマガが、月に1度必ず届く、

『 31年の皮膚科外来診療で得られた経験をもとに
  規則正しい生活、精神の安定、お肌の保湿など
 「ニキビ改善」を意識できる「情報」を数多く提供。
 「ニキビ改善」につながる「努力の継続」を後押し。
 「ニキビ無しの別世界」への道が開ける定期便   』

になれば幸いです。
ニキビの治療には、お薬の力(=テクニカル/技能面)ばかりでなく、
根気よく治療に取り組む力(=メンタル/精神面)も大切です。

このコラムが、その両方をうまくケアしていければ最高だなと思いつつ、
自分自身が一歩でも前に進むつもりで、
毎月お届けさせていただいています。

とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を
毎月発行しております。

そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せて
います。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)

『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』

今日から私は以下の4つを良く守り、 ニキビ改善を目指すことに決めました!

  • (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
  • (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
  • (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
  • (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。

これは私が皮膚科診療を31年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。

ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。

(バックナンバーは
 https://www.tokachi-media.com/content/column をご覧下さい。)

第165回からは、
医師の『小林弘幸先生』の本
『自律神経が整えば休まなくても絶好調』(KKベストセラーズ)
の最終章にある『効果絶大な休み方のコツ25』の一つ
『腸を整える』という項目を発展させ、
『 腸 活 』について独自に掘り下げ、
『ニキビ改善』につなげる方法を考えています。

『 腸 活 』とは、腸内にいる細菌の『善玉菌』を強化し、
正常な腸内環境を保って健康な体を手にいれることです。

『 腸 活 』が上手く行くと、
便秘がちな女性や下痢気味の男性の『ニキビ』患者さんの
『ニキビ改善』につながります。

第209回からは、
『 腸に良い油、悪い油を理解して「 ニキビ改善 」 』と題して
私たちが日常何気なく摂っている『油』について考えています。
前回は、少し予定を変更。

『 番外編
 「 野菜スープ 」で免疫力を上げて「 ニキビ改善 」
  (1) まず 「野菜スープ」作ってみましょう    』
を考えました。

今回は、前回の『 野菜スープ 』の続き。
『 (2) 簡単な「野菜スープ」の作り方 と そのメリット 』
について考えます。
もう一度、前回の内容を復習します。

がんやほとんどの病気、老化にかかわる猛毒の『活性酸素』。

『活性酸素』は通常の酸素が体内で変質し、
ほかの物質を攻撃する『酸化』作用があります。

鉄が錆びる『酸化』も活性酸素の仕業。
この状態が人体でも起きています。

『活性酸素』は、
炎症やストレス、化学物質、たばこなど人為的要因に加え、
ウイルス感染、宇宙や地上の鉱石などからくる放射線、
紫外線などの影響を受けて発生します。

『活性酸素』は細胞や遺伝子を攻撃し傷つけます。
人は自然界で生じる『活性酸素』から逃れることはできません。

抗がん剤研究でノーベル賞候補と目された世界的権威の
前田浩先生。

前田先生が『活性酸素』対策に推奨していたのが
『野菜スープ』。

(詳しくは 
 『 最強の野菜スープ 』 前田 浩 著 マキノ出版
 を参考にしてください。)

 

野菜に含まれる抗酸化物質の代表が『ファイトケミカル』。

『ファイトケミカル』は
植物の色素や香り、渋み、辛味、アクなどの植物由来の化学成分。
『酸化を防ぐ作用』があります。

人間は自分で『ファイトケミカル』を作ることができません。
人間が細胞や遺伝子の酸化を防ぎ、生命を維持するために
植物から『ファイトケミカル』を摂取する必要があります。

生の野菜をそのまま食べても
『ファイトケミカル』はわずかな吸収にとどまります。

野菜の中の『ファイトケミカル』の多くは
セルロースという頑丈な細胞壁に包まれた細胞中にあり、
人間はこのセルロースを消化できないためです。

セルロースを壊すベストな方法は
   『 加熱してスープにする 』
こと。

野菜を茹でるだけで頑丈な細胞壁は壊れ、
『ファイトケミカル』がスープに溶け出し
活性酸素を消去する働きが10~100倍も強まります。

 

一般に野菜に含まれる『ファイトケミカル』は、
野菜の種類によって異なります。

『 各種の抗酸化物質が連携すれば、
  がんや成人病などさまざまな病気の成長を抑え、
  寿命を延ばす 』
ことが期待できます。

例えば
『ブロッコリーなどアブラナ科の野菜』は
発がん性物質を解毒する酵素を助けます。

『ほうれん草』にはルテインが多く含まれ、
これが紫外線が作る活性酸素を消去し、
シミや白内障、皮膚がんなどの予防
として期待できます。

また『野菜の茎や種などの野菜くず』には
抗酸化物質が豊富に含まれているので、
『捨てずに利用する』のがおすすめ。

いくつかの野菜の葉や根は硬いので、
使う場合は、油で炒めてから加熱しスープにする
とおいしく食べることができます。

作り方(上級者向け)は以下の通りです。

1)玉ねぎは皮をむき、
  皮はだし用パックに入れる。
  にんじんは皮つきのまま、
  玉ねぎとともに小さく刻む。
  キャベツ、かぼちゃは食べやすい大きさに切る。

2)大きな鍋
  (鋳物ホーロー製は、ふたが重くしっかり閉じ、
   蒸気で必要な成分が逃げないのでおすすめ)
  にすべて入れかぶるくらいの水(1.5〜2Lが目安)
  を注ぐ。

3)強火にかけ、沸騰したらしっかりとふたをする。
  吹きこぼれないよう弱火にし、
  約20分煮る。玉ねぎの皮はパックごと取り出す。

4)さらに冷凍でパワーアップできます。
  冷凍するとさらに野菜の細胞壁がこわれ、
  解凍時に成分がスープに溶け出し、
  効能がアップします。
  保存容器に入れ、冷凍室で約2週間保存可能。

いきなりはハードルが高いため
私の実践している方法を以下に示します。

『 ズボラな 56歳おっさん皮膚科医 の 野菜スープ 』

1)ホームセンターで1500円ほどの日本製の土鍋を購入。
 (長く安全に使用するためには定評のあるものを使用します。)

2)備蓄していた『カセットガス』の外観などを厳しくチェック。
  『カセットガスコンロ』で問題なく使えるか火をつけて確認。

3)スーパーで購入した野菜や冷凍食品の野菜各種を
  50℃洗いで農薬などを落としてから土鍋に投入。

4)浄水器を通した水をすっぽり野菜が隠れるまでかける。

5)土鍋の蓋をして吹きこぼれない程度の火(弱火)で
  10分から20分煮る。冷めたらまた弱火で温める。

  

6)少し深さのある小皿に土鍋から
  少しずつスープや柔らかくなった野菜を入れます。
  味噌やオリーブオイル、りんご酢などで味付けすると
  美味しくいただけます。納豆や海藻はもちろん
  ご飯を入れて雑炊にしても美味しいです。

 『  「 カセットボンベ 」を安全に備蓄しつつ
   「 毎日 野菜鍋 を食べる 」感覚で食事しながら
   植物から「 ファイトケミカル 」を効率よく摂取して
   「 がんや感染症に負けない免疫力や抗酸化力をつける 」  』

 ことが可能です。

 それでも面倒という方に改訂版をご提示します。

 『 誰でも簡単 お金をかけないで健康増進 野菜スープ 』

1)台所にある土鍋や鍋を用意する。

2)『カセットガスコンロ』やIH調理器などを用意。

3)スーパーで購入した野菜や冷凍食品の野菜各種を
  よく洗ってから土鍋や鍋に投入。

4)水をすっぽり野菜が隠れるまでかける。

5)吹きこぼれない程度の火(弱火)で
  10分から20分煮る。冷めたらまた弱火で温める。

  

6)少し深さのある小皿に
  鍋から少しずつスープや柔らかくなった野菜を入れる。
  お好みで味付けしたり、納豆や海藻、ご飯を入れて
  雑炊にする方法もアリ。

 以下で『野菜スープ』の自験例を示します。

 1)56歳ズボラな皮膚科医

  朝に野菜スープを雑炊風にしてお鍋感覚で食べている。
  残りを冷蔵庫に保存し昼に水を足して再び食べる。
  体重が1、2キロ減少。スリム体型となる。肌の調子も良い。
  コロナ禍で体調が不調な方や末期癌の方に勧めている。

 2)20代女性ニキビ患者さん

  

  コンビニ中心の食生活で顔色悪し。各種の治療に反応せず。
  ものぐさな性格なれど鍋料理が好きだったのが幸いし、
  鍋感覚で野菜スープを疑いながらも始めた。
  1週間後くらいから新たなニキビの出現がなくなり、
  必須だった漢方薬や抗生剤が不要に。外用のみの治療となる。
  コンビニに行かなくなり食費コストが半減。
  奨学金の返済が楽になったと表情が明るくなり別人のよう。

 3)70代後半の前立腺癌男性患者さん

  蕁麻疹などで通院中の患者さん。

  昨年12月受診時、表情が大変暗かったので問診すると
  『前立腺癌が発見され、すでに全身転移の状態。改善の見込みなし』
  と医師に言われたとのこと。
  付き添いの奥さんがしっかりした方だったので
  『お金もかからないから野菜スープって試してみたら?』
  と軽くアドバイス。

  今年に入り1月後半に再診。
  『検査をしたところ12月に4,000の数字(腫瘍マーカー)が、
   90に下がりました。野菜スープのおかげだと思います。
   担当の先生も、大した治療もしていないのにとびっくりしています』
  と表情明るく語る。肌艶も良くなり若返ったかと思われる状態となる。

  2月再診時には
  『先生、検査の数字が90から32になりました!!
   体調もすっかり良くなりました』と感謝されました。

 3)は実話で、私も本当に驚きました。
 私は昔、大学病院でメラノーマの化学療法を毎日のようにやっていました。
 こんなに劇的な効果を示した患者さんは一人もいませんでした。

 

 『       手軽な野菜スープはおすすめです。
    「 毎日 野菜鍋 を食べる 」感覚で食事しながら
     植物から「 ファイトケミカル 」を効率よく摂取して
   「 がんや感染症、ニキビに負けない免疫力や抗酸化力をつける 」 』
           ことができます。

 

 『ニキビ改善』はもちろん
 健康で前向きな人生を送ることにもつながるよい方法です。
[今回のポイント]は以下の通りです。

【今回の4決め!落ち穂拾い】
『 「 腸 活 」で「ニキビ改善」
〜(41)腸に良い油、悪い油を理解して「 ニキビ改善 」〜
番外編 「 野菜スープ 」で免疫力を上げて「 ニキビ改善 」 
(2) 簡単な「野菜スープ」の作り方 と そのメリット  』

  • ・ 医師の『小林弘幸先生』の本
      『自律神経が整えば休まなくても絶好調』の最終章にある
      『効果絶大な休み方のコツ25』の一つ
      『腸を整える』という項目を発展させ、
      『 腸 活 』を独自に掘り下げています。
  • ・ 野菜に含まれる抗酸化物質『ファイトケミカル』は
    植物色素や香り、渋み、辛味、アクなどの植物由来の化学成分。
    『 酸化 』を防ぐ作用があります。
  • ・ 人間が細胞や遺伝子の酸化を防ぎ、生命を維持するためには
       植物から『ファイトケミカル』を摂取するしかありません。
  • ・ 『ファイトケミカル』の多くはセルロースという
       頑丈な細胞壁に包まれた細胞の中にあり、
       人間はこのセルロースを消化できません。
  • ・ セルロースを壊すベストな方法は
       『 加熱してスープにする 』こと。
  • ・ まず始めるためにとっても簡単な方法をご提示します。
     『 誰でも簡単 お金をかけないで健康増進 野菜スープ 』
     1)台所にある土鍋や鍋を用意する。

     2)『カセットガスコンロ』やIH調理器などを用意。

     3)スーパーで購入した野菜や冷凍食品の野菜各種を
       よく洗ってから土鍋や鍋に投入。

     4)水をすっぽり野菜が隠れるまでかける。

     5)吹きこぼれない程度の火(弱火)で
      10分から20分煮る。冷めたらまた弱火で温める。

     6)少し深さのある小皿に
      鍋から少しずつスープや柔らかくなった野菜を入れる。
      お好みで味付けしたり、納豆や海藻、ご飯を入れて
      雑炊にする方法もアリ。
  • ・ 自験例では、ダイエット効果、ニキビ改善の他
        癌患者さんでは驚くべきエピソードを経験しています。 
  •             
  • ・ 『    手軽な野菜スープはおすすめです。
        「 毎日 野菜鍋 を食べる 」感覚で食事しながら
         植物から「 ファイトケミカル 」を効率よく摂取して
       「 がんや感染症、ニキビに負けない免疫力や抗酸化力をつける 」
               ことができます。  』
  •       
  • ・『ニキビ改善』はもちろん、
     健康で前向きな人生を送ることにもつながるよい方法です。

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆「落ち穂 その194」彡☆彡☆彡☆彡☆彡

今年の開院記念日を私はすっかり忘れていました。
本来であれば開業25周年の記念すべき日なのですが。
開業24周年だったかな?と思っていた位の体たらくでした。

そんな私に猛省を促すように
神様は私にいくつかの偶然とは思えないシナリオを
用意してくださいました。

日計表はたまたま3月2日に放置されていたファイルの間から
発見されました。

『 世界情勢を見て暗くなっていてはいかん。
  お前には目前の仕事を淡々とこなすことが必要なのだ!! 』
と諭されている感じです。

最近、外来の患者さんが癌に罹患する例が増えています。

『ニキビ患者さん』はもちろん『癌患者さん』にも
『野菜スープ』はオススメです。

健康は本当に大切です。

次回は『 腸活 』に戻って考えます。
それでは。

おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

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