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コラム 「 とかちの窓から 」Column

(2020年6月20日配信)

第190回『「 腸 活 」で「ニキビ改善」~(24)腸内環境を改善するひと工夫~ 「 野菜はおもにサラダで摂っている 」はやめて便秘改善 その1 食物繊維とファイトケミカル不足について  』

#お時間のない読者の方は[今回のポイント]だけでもお読み下さい#

 

こんにちは。
とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

『実践する』ことは大切ですね。

前回のコラムで取り上げた『漬物』。

自慢の『ぬか床』を使って手軽にぬか漬けを楽しんで作っている方が
たくさんいらっしゃるということを最近テレビで知りました。

私は『漬物』は嫌いではありません。

でも『漬物』=
  化学調味料や保存料を多用。塩分が多く野菜自体も産地が不明。
というイメージが強く、時々しか食べませんでした。

植物性乳酸菌のサプリを試しましたが、味気ないし意外と高いです。
自分で手軽に安心な漬物を食べることができれば最高だなと考え
『実践』してみることにしました。

以下で
『ものぐさ男性皮膚科医でもできた 3ステップ 美味しいぬか漬け作り』
をご紹介します。

1.漬物屋さんが売っているぬか漬けセット(3千円位)をネットで購入する。
2.行きつけのスーパーで自分で納得のいく野菜を選ぶ。
  (きゅうり・にんじん・ナス の3種を購入しました。
   ぬか床の大きさの関係で小ぶりな物を選びます。)
3.付属のタッパにぬか床を入れ、よく洗った野菜を埋め込むように入れる。
  (きゅうりはそのまま。にんじんとナスは切れ込みを入れる。)
  冷蔵庫で2~3日放置。

最初は不安で本当に食べられるか心配でしたが、
適度に塩がきいた美味しい漬物を食べることができました。

ぬか床の維持にコツがあるものの、意外と簡単でした。

簡単に安心して植物性乳酸菌を摂る手段を獲得できたのはすごいです。

何事にも新たに行動を起こし『実践』することは大変です。

でも『実践』すると自信が深まり、
さらなる次のステージに進むことができます。
『ニキビ治療』では根気良く治療を続けることが大切です。
治療や改善につながる行動を『実践』することで
ニキビは改善しやすくなります。

『ニキビ改善』は一筋縄ではいかないことも多いです。 このメルマガが、月に1度必ず届く、

『 30年の皮膚科外来診療で得られた経験をもとに
  規則正しい生活、精神の安定、お肌の保湿など
 「ニキビ改善」を意識できる「情報」を数多く提供。
  治療や改善につながる行動を「実践」して
 「ニキビ改善」への道が開ける定期便 』

になれば幸いです。
ニキビの治療には、お薬の力(=テクニカル/技能面)ばかりでなく、
根気よく治療に取り組む力(=メンタル/精神面)も大切です。

このコラムが、その両方をうまくケアしていければ最高だなと思いつつ、
自分自身が一歩でも前に進むつもりで、
毎月お届けさせていただいています。

とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を
毎月発行しております。

そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せて
います。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)

『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』

今日から私は以下の4つを良く守り、 ニキビ改善を目指すことに決めました!

  • (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
  • (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
  • (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
  • (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。

これは私が皮膚科診療を29年やってきた中で非常に重要と思い標語に
したものです。

ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。

(バックナンバーは
 https://www.tokachi-media.com/content/column をご覧下さい。)

第165回からは、
医師の『小林弘幸先生』の本
『自律神経が整えば休まなくても絶好調』(KKベストセラーズ)
の最終章にある『効果絶大な休み方のコツ25』の一つ
『腸を整える』という項目を発展させ、
『 腸 活 』について独自に掘り下げ、
『ニキビ改善』につなげる方法を考えています。

『 腸 活 』とは、腸内にいる細菌の『善玉菌』を強化し、
正常な腸内環境を保って健康な体を手にいれることです。

『 腸 活 』が上手く行くと、
便秘がちな女性や下痢気味の男性の『ニキビ』患者さんの
『ニキビ改善』につながります。

前回は、
『  「 味噌汁、漬物はたまにしか食べない 」
        はやめて便秘改善         』
し、『ニキビ改善』につなげる方法を考えました。

今回は、
『  「 野菜はおもにサラダで摂っている 」
        はやめて便秘改善         』
し、『ニキビ改善』につなげる方法を考えます。

『腸に悪い14の習慣 「これ」をやめれば腸が若返る』
 松生恒夫(まつきつねお)著 PHP新書
という本を最近読みました。

4万件以上の大腸内視鏡検査を行ってきた消化器内科の先生が
お書きになられた本です。

14の腸に悪い習慣がわかりやすく取り上げられていて、
実体験に基づく優れた内容が満載です。
これはぜひご紹介したいと考えました。

野菜なら、毎日サラダを食べているし大丈夫と思っていても
意外とそうでもなさそうです。

じつは、サラダによって摂取できる野菜の量は、
驚くほど少ないのです。

一日に摂るのが望ましいとされている食物繊維量は
男性:19g 女性:17g
たとえば、
コンビニの野菜サラダに含まれる食物繊維量はわずか 2.4g
しかないそうです。

日本人の野菜摂取量は、年々減少しています。
日本人一人当たり野菜摂取量は
1日約308g(1986年)が約278g(1996年)
まで低下。

この時点で野菜摂取量が年々増加するアメリカに逆転され
その差は広がるばかりです。

野菜の摂取量が減少すれば、
当然食物繊維の摂取量も減り、腸内環境はどんどん悪化します。

また、野菜に含有される
『ファイトケミカル』
(植物に含まれる化学物質で、抗酸化力、免疫力を高めると
 いわれている)の摂取量の減少にもつながります。

実際、アメリカでは、
大腸がんの死亡率が1990年代には右肩上がりでした。

しかし現在では減少傾向にあり、
ガン死の1位から3位へと後退しています。

これは、『ファイブ・ア・デイ(1日5種の野菜を採ろう)』
という運動が1990年以降アメリカで行われた結果による
と考えられます。

また、がん予防に効果がある食品(フードピラミッド)
などのデータも公表されています。以下に示します。

重要性が高い食品:
ニンニク、キャベツ、大豆、ショウガ、甘草、ニンジン、セロリ

中程度の食品:
タマネギ、緑茶、ターメリック、全粒小麦、玄米、
柑橘類(オレンジ/レモン/グレープフルーツ)
ナス科(トマト/ナス/ピーマン)
アブラナ科(ブロッコリー/カリフラワー/芽キャベツ/白菜)

それより低い食品:
マスクメロン、バジル、カラス麦、ハッカ、オレガノ、キュウリ、
タイム、アサツキ、ローズマリー、セージ、ジャガイモ、大麦、
ベリー

これらの野菜や果物に含まれている成分『ファイトケミカル』は、
大腸がんなどの発症にかかわる、
体の『酸化』予防につながるとされています。

たまたまですが、最近意識して食べているものがあります。

ニンニク、ターメリック、ブロッコリーなどです。

ニンニクは黒ニンニクです。
スーパーでたまたま特売していたものを試しに購入。
ご飯と一緒に炊いて食べてみました。
気になるニンニク臭もなく、美味しく続けています。
外来の途中でエネルギー切れすることが少なくなりました。

ターメリックは、
認知症予防にエビデンスがありとのことで
ターメリックご飯にしています。

ブロッコリーは、
ブッロッコリースプラウトをサラダに入れて食べています。
ブロッコリーよりも栄養価が高く、
β-カロテン、ビタミンC、ビタミンEなどの高い抗酸化作用
をもつ成分が豊富に含まれているそうです。

本題に戻ります。

体を酸化させるのに大きな問題となっているのは、
『活性酸素』です。

この『活性酸素』は、がん、老化、動脈硬化、リウマチ、老人性認知症
などに関与していると考えられています。

抗酸化物質を積極的に採り、『活性酸素』を除去することは、
これらの症状の予防につながります。

『活性酸素』については、
少し詳しく説明する必要があると思われます。

長くなりそうなので、次回で取り上げさせていただきます。

ニキビ患者さんを見ると、野菜不足気味の人が目立ちますね。
女性は少なくてもそれなりに摂っているようですが、
男性はコンビニ、牛丼系等のがっつり派の方を中心に摂れていません。

昨今の経済状況もあって、
私もなかなか強く言えなかったりします。
工夫が必要ですね。

『 野菜はおもにサラダで摂っている
  といっても驚くほど少ない場合があります。

     食物繊維とファイトケミカルが不足し腸の不調をまねく
  可能性があります。

  ファイトケミカルを含む野菜・果物を
  積極的に継続的に摂取するようにしましょう。

     腸内環境を整え
  大腸がんなど大腸の病気を防ぐことが
  結果として命を守り

  「ニキビ改善」につながります。 』

『ニキビ改善』はもちろん、
健康で前向きな人生を送ることにもつながるよい方法です。

[今回のポイント]は以下の通りです。

【今回の4決め!落ち穂拾い】

『「 野菜はおもにサラダで摂っている 」
はやめて便秘改善 

その1 食物繊維とファイトケミカル不足について』

  • ■ 医師の『小林弘幸先生』の本
     『自律神経が整えば休まなくても絶好調』の最終章にある
     『効果絶大な休み方のコツ25』の一つ
     『腸を整える』という項目を発展させ、
     『 腸 活 』を独自に掘り下げています。
  • ■ 今回は、
     『  「 野菜はおもにサラダで摂っている 」
            はやめて便秘改善         』
      し、『ニキビ改善』につなげる方法を考えます。
  • ■ 野菜なら、毎日サラダを食べているし大丈夫と思っていても
      サラダによって摂取できる野菜の量は少ないです。
  • ■ 一日に摂るのが望ましいとされている食物繊維量は
      男性:19g 女性:17g    ですが、
      コンビニの野菜サラダに含まれる食物繊維量は
          わずか 2.4g 。
  •     
  • ■ 日本人の野菜摂取量は、年々減少。
      日本人一人当たり野菜摂取量は
      1日約308g(1986年)が約278g(1996年)
      まで低下。年々増加するアメリカに逆転されその差は拡大中。
  • ■ 大腸がんの死亡率が1990年代には右肩上がりだった
      アメリカでは、ガン死の1位から3位へと後退。
  • ■ 野菜に含まれる『ファイトケミカル』は、
      体を酸化させる『活性酸素』を除去し、
      がん、老化、動脈硬化、リウマチ、老人性認知症
      の症状の予防につながります。
  • ■『 野菜はおもにサラダで摂っている
      といっても驚くほど少ない場合があります。

         食物繊維とファイトケミカルが不足し腸の不調をまねく
      可能性があります。

      ファイトケミカルを含む野菜・果物を
      積極的に継続的に摂取するようにしましょう。

         腸内環境を整え
      大腸がんなど大腸の病気を防ぐことが
      結果として命を守り

      「ニキビ改善」につながります。 』
  • ■『ニキビ改善』はもちろん、
      健康で前向きな人生を送ることにもつながるよい方法です。

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆「落ち穂 その174」彡☆彡☆彡☆彡☆彡

漬物については、
最近販売されているものをスーパーでチェックしたことがあります。

かなり多種多様な商品が販売されていました。
しかし、自分なりの基準には当てはまるものはありませんでした。

自作のぬか漬けは、
減塩に慣れた私にとってはちょっとしょっぱい以外は大満足でした。

問題といえば、
多めに作ってしまう傾向があり
間食がわりに食べてしまい胃がもたれることぐらいです。

時間経過を見ていかないと『ぬか床』の状態はわかりませんが、 いざとなればまたネットで注文すれば良いので気楽です。

漬物の適量を見極め、
植物性乳酸菌を摂って健康を維持したいと思います。

次回も、
『 腸内環境を改善するひと工夫 』の続きを考えます。
それでは。

おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

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