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コラム 「 とかちの窓から 」Column

(2020年12月20日配信)

第196回 『「 腸 活 」で「ニキビ改善」〜(28)腸内環境を改善するひと工夫〜「 体を冷やす〜気温差10℃の法則〜 」に注意して便秘改善 』

#お時間のない読者の方は[今回のポイント]だけでもお読み下さい#

 

こんにちは。
とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

『 論文通過御礼 』

とだけ書かれた名刺を発見しました。

荷物の整理をしていて見つけたこの名刺。

26年前、私が大学院生だった時に使用したものです。

 

博士号論文が教授会で問題なく了承された後、
論文通過者は慣例としてこの名刺を作成します。

お世話になった諸先生方に
『 論文が通りました。ありがとうございました 』
と研究室や教授室を回ってお渡ししたのがこの名刺です。

『 ああ もう26年も経ったんだ。何とか生きててよかった。
  ありがとうございます 』
と思わず神様に感謝してしまいました。

『時々昔のことを振り返る』ことは大切ですね。
『今の自分の立ち位置を確認して今後に生かす』ことができます。

今の立ち位置が良ければ
戦略を見直してもう少し頑張る。

今の立ち位置が悪ければ
戦略を立て直して少しでも良くなるように頑張る。

これを心がけるだけでその後の人生が変わります。

『マスク必須の世界』となった今年。

『今までの通常の世界』と『マスク必須の世界』は『別世界』。
『戦略を立て直す』ことが必要な厳しい時代になりました。

私の仕事は
『ニキビに悩む世界』にやむを得ずお住まいの読者が
『ニキビ無しの世界』にお住まいになれるように
橋渡しする役目。
『ニキビ改善』は一筋縄ではいかないことも多いです。
このメルマガが、月に1度必ず届く、

『 30年の皮膚科外来診療で得られた経験をもとに
  規則正しい生活、精神の安定、お肌の保湿など
 「ニキビ改善」を意識できる「情報」を数多く提供。
 「ニキビ改善」のため
 「過去を振り返って戦略を立て直す」ことで
 「ニキビ無しの別世界」への道が開ける定期便  』

になれば幸いです。
ニキビの治療には、お薬の力(=テクニカル/技能面)ばかりでなく、
根気よく治療に取り組む力(=メンタル/精神面)も大切です。

このコラムが、その両方をうまくケアしていければ最高だなと思いつつ、
自分自身が一歩でも前に進むつもりで、
毎月お届けさせていただいています。

とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を
毎月発行しております。

そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せています。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)

『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』

今日から私は以下の4つを良く守り、 ニキビ改善を目指すことに決めました!

  • (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
  • (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
  • (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
  • (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。

これは私が皮膚科診療を30年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。

ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。

(バックナンバーは
 https://www.tokachi-media.com/content/column をご覧下さい。)

第165回からは、
医師の『小林弘幸先生』の本
『自律神経が整えば休まなくても絶好調』(KKベストセラーズ)
の最終章にある『効果絶大な休み方のコツ25』の一つ
『腸を整える』という項目を発展させ、
『 腸 活 』について独自に掘り下げ、
『ニキビ改善』につなげる方法を考えています。

『 腸 活 』とは、腸内にいる細菌の『善玉菌』を強化し、
正常な腸内環境を保って健康な体を手にいれることです。

『 腸 活 』が上手く行くと、
便秘がちな女性や下痢気味の男性の『ニキビ』患者さんの
『ニキビ改善』につながります。

前回からは、
『腸に悪い食べ方』から『シフトチェンジ』。
『腸に悪い暮らし方』について考えています。
前回は『 睡眠不足が続いている 』はやめて
『便秘改善』をはかり『ニキビ改善』につなげる方法を考えました。

今回は「 体を冷やす〜気温差10℃の法則〜 」に注意して
『便秘改善』をはかり『ニキビ改善』につなげる方法を考えます。 
  『腸に悪い14の習慣 「これ」をやめれば腸が若返る』
 松生恒夫(まついけつねお)著 PHP新書
という本を最近読みました。

4万件以上の大腸内視鏡検査を行ってきた消化器内科の先生が
お書きになられた本です。

14の腸に悪い習慣がわかりやすく取り上げられていて、
実体験に基づく優れた内容が満載です。
これはぜひご紹介したいと考えました。

『冷房の効いた室内でも薄着』
『寒さ対策よりもおしゃれ優先』
このような女性の中に、
なかなか便秘が治らないという人が多いそうです。

冬場は冷えに関する悩みが多いですが、
夏場も、冷えの要注意時期です。

というのは、外の気温が高い夏は、
室内との気温差が大きくなるからです。

真夏の昼の温度が35℃という日も
東京などでは珍しくなくなりました。

冷房の温度を25℃に設定しても、
外気との気温差は10℃にもなります。

地元の帯広、十勝。
冬の暖房は必須です。生死に関わります。

真冬にはマイナス20℃に下がります。
室温は20〜25℃に保ちますから、
外気との気温差は40℃以上(笑)
ということも珍しくありません。

松生先生は、
この気温差による危険性を警告するために
  『気温差10℃の法則』
と命名。

室内外の気温差が10℃を越えると、
外と室内との急激な寒暖の差により腸が冷え、
便秘が悪化したり、
腸の運動が低下した『停滞腸』ともいえる状態
に陥る患者さんが増加すると指摘されています。

寒暖の変化は、
大きな身体的ストレスであり、
体や腸を冷やすことで、
『停滞腸』や便秘につながります。

冷たい飲み物などより更に深刻なのが、
気温差による腸の冷えなのです。

女性に限らず、男性にも起こります。

冷房の効いたオフィスで仕事をする人は、
外に出る仕事が日中にあると、
『気温差10℃の法則』で体や腸が冷えてしまいます。

ニキビ患者さんの場合はどうでしょうか?

ニキビ患者さんは『夏』と『冬』に悪化することが多いです。

春先に安定していたニキビは『夏』に悪化することが多いです。
アクネ菌が分泌するコプロポルフィリンは、
紫外線をうけて大量の活性酸素を発生し、
炎症性のニキビの悪化をもたらします。

秋口に比較的落ち着いていたニキビ患者さんが、
冬に向かって悪化することは少なくありません。

私は
『冬場の乾燥により皮膚のターンオーバーが乱れ
 「ニキビ悪化」につながる』
という認識はありました。

それ以外に、

『冬場の室内外の大きな寒暖の変化が
 大きな身体的ストレスとなって体や腸が冷え、
 停滞腸や便秘に陥り、
 結果として「ニキビ」が悪化する』
ことも考慮するべきであると認識を新たにしました。

確かに、冬場に悪化するニキビ患者さんは
便秘でお悩みの方が多い印象があります。

冷え対策としては、

イ)保温効果の高い腹巻や重ね着の工夫
ロ)シャワーではなく湯船に浸かる入浴
ハ)オリーブココアなどの体を温める飲み物の摂取

などをおこなうようにしましょう。

『  「便秘』でお悩みの「ニキビ患者さん」は
   「 体を冷やす〜気温差10℃の法則〜 」
         を意識して
   「気温差」に注意した生活を送りましょう。 
 
     「 室内外の気温差が10℃を越える 」と、
 「 外と室内との急激な寒暖の差により腸が冷え、
   便秘の悪化、腸の運動が低下した停滞腸 」
         につながり、
         結果として
   「 ニキビの悪化 」につながります。

イ)保温効果の高い腹巻や重ね着の工夫
ロ)シャワーではなく湯船に浸かる入浴

ハ)オリーブココアなどの体を温める飲み物の摂取

     など「気温差」に注意した
  冷え性対策を行うことで「便秘」が改善し
    「ニキビ改善」にもつながります。

    』

『ニキビ改善』はもちろん、
健康で前向きな人生を送ることにもつながるよい方法です。

[今回のポイント]は以下の通りです。

【今回の4決め!落ち穂拾い】
『 「 体を冷やす〜気温差10℃の法則〜 」
に注意して便秘改善 』

  • ■  医師の『小林弘幸先生』の本
     『自律神経が整えば休まなくても絶好調』の最終章にある
     『効果絶大な休み方のコツ25』の一つ
     『腸を整える』という項目を発展させ、
     『 腸 活 』を独自に掘り下げています。
  • ■  今回は「 体を冷やす〜気温差10℃の法則〜 」に注意して
     『便秘改善』をはかり『ニキビ改善』につなげる方法を考えます。 
  • ■ 『冷房の効いた室内でも薄着』『寒さ対策よりもおしゃれ優先』
     という女性の中に、なかなか便秘が治らない人が多いそうです。
  • ■ 室内外の気温差が10℃を越えると、
     外と室内との急激な寒暖の差により腸が冷え、便秘の悪化、
     腸の運動が低下した『停滞腸』に陥る患者さんが増加します。
  • ■ 松生先生は、この気温差による危険性を警告するために
     『気温差10℃の法則』と命名。
  • ■『冬場の室内外の大きな寒暖の変化が
     大きな身体的ストレスとなって体や腸が冷え、
     停滞腸や便秘に陥り、結果として「ニキビ」が悪化する』
     ことも考慮すべき。
  • ■『  「便秘』でお悩みの「ニキビ患者さん」は
       「 体を冷やす〜気温差10℃の法則〜 」
             を意識して
       「気温差」に注意した生活を送りましょう。
     
          「 室内外の気温差が10℃を越える 」と、
     「 外と室内との急激な寒暖の差により腸が冷え、
       便秘の悪化、腸の運動が低下した停滞腸 」
             につながり、
             結果として
       「 ニキビの悪化 」につながります。

    イ)保温効果の高い腹巻や重ね着の工夫
    ロ)シャワーではなく湯船に浸かる入浴
    ハ)オリーブココアなどの体を温める飲み物の摂取

         など「気温差」に注意した
      冷え性対策を行うことで「便秘」が改善し
        「ニキビ改善」にもつながります。    』
  • ■『ニキビ改善』はもちろん、
    健康で前向きな人生を送ることにもつながるよい方法です。

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆「落ち穂 その179」彡☆彡☆彡☆彡☆彡

今年は大変な年でした。

来年はコロナウイルスが終息して、
普通の生活を送れるようになればいいなと切に願っています。

暖かくして湿度を保って年末年始を乗り切りましょう

来年もよろしくお願いします。

次回も、
『 腸内環境を改善するひと工夫 』
について考えます。
それでは。

おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

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