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コラム 「 とかちの窓から 」Column

(2021年1月20日配信)

第197回 『「 腸 活 」で「ニキビ改善」~(29)腸内環境を改善するひと工夫~「 夜9時以降の食事 」はやめて便秘改善 』

#お時間のない読者の方は[今回のポイント]だけでもお読み下さい#

 

こんにちは。
とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

年末年始に仕事をしながら
音楽配信サービスでよく聴いていたのが
『竹内まりや』さん。

『Expressions』というアルバムを繰り返し聴いていました。

その中で印象に残った言葉が『チャンス』でした。

『元気を出して』という曲では

『 「チャンス」は何度でも 訪れてくれるはず
  ーーーーーーー
  人生はあなたが 思うほど悪くない 』(歌詞引用)

『チャンスの前髪』という曲では

『 私のような小心者の心得は 
  見つけた「チャンス」を逃さずつかむこと 
  後悔だけは残したくないの 』

『 「チャンス」の神様は 前髪しかないから
  通り過ぎたら 手に入れることは無理よ 』(歌詞引用)

などという感じで
『チャンス』をつかむことの重要性を取り上げていました。

でも『チャンス』をつかむのは容易ではありません。

フランスの細菌学者ルイ・パスツールの言葉で

『 幸運は用意された心のみに宿る 』
『「チャンス」は備えあるところに訪れる 』

という言葉があります。

『チャンス』をつかむには普段の準備や努力が必要です。

昨年来、世の中は『マスク必須の世界』となりました。

『今までの通常の世界』と『マスク必須の世界』は『別世界』。
『 準備して少ない「チャンス」を確実につかむ 』
ことが必要な厳しい時代になりました。

私の仕事は
『ニキビに悩む世界』にやむを得ずお住まいの読者が
『ニキビ無しの世界』にお住まいになれるように
橋渡しする役目。
『ニキビ改善』は一筋縄ではいかないことも多いです。
このメルマガが、月に1度必ず届く、

『 30年の皮膚科外来診療で得られた経験をもとに
  規則正しい生活、精神の安定、お肌の保湿など
 「ニキビ改善」を意識できる「情報」を数多く提供。
 「ニキビ改善」の準備体制を整え「チャンス」をつかんで
 「ニキビ無しの別世界」への道が開ける定期便  』

になれば幸いです。
ニキビの治療には、お薬の力(=テクニカル/技能面)ばかりでなく、
根気よく治療に取り組む力(=メンタル/精神面)も大切です。

このコラムが、その両方をうまくケアしていければ最高だなと思いつつ、
自分自身が一歩でも前に進むつもりで、
毎月お届けさせていただいています。

とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を
毎月発行しております。

そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せて
います。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)

『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』

今日から私は以下の4つを良く守り、 ニキビ改善を目指すことに決めました!

  • (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
  • (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
  • (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
  • (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。

これは私が皮膚科診療を30年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。

ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。

(バックナンバーは
 https://www.tokachi-media.com/content/column をご覧下さい。)

第165回からは、
医師の『小林弘幸先生』の本
『自律神経が整えば休まなくても絶好調』(KKベストセラーズ)
の最終章にある『効果絶大な休み方のコツ25』の一つ
『腸を整える』という項目を発展させ、
『 腸 活 』について独自に掘り下げ、
『ニキビ改善』につなげる方法を考えています。

『 腸 活 』とは、腸内にいる細菌の『善玉菌』を強化し、
正常な腸内環境を保って健康な体を手にいれることです。

『 腸 活 』が上手く行くと、
便秘がちな女性や下痢気味の男性の『ニキビ』患者さんの
『ニキビ改善』につながります。

前々回からは、
『腸に悪い食べ方』から『シフトチェンジ』。
『腸に悪い暮らし方』について考えています。
前回は「 体を冷やす~気温差10℃の法則~ 」に注意して
『便秘改善』をはかり『ニキビ改善』につなげる方法を考えました。 

今回は「 夜9時以降の食事 」はやめて
『便秘改善』をはかり『ニキビ改善』につなげる方法を考えます。
         『腸に悪い14の習慣 「これ」をやめれば腸が若返る』
 松生恒夫(まついけつねお)著 PHP新書
という本を最近読みました。

4万件以上の大腸内視鏡検査を行ってきた消化器内科の先生が
お書きになられた本です。

14の腸に悪い習慣がわかりやすく取り上げられていて、
実体験に基づく優れた内容が満載です。
これはぜひご紹介したいと考えました。

第195回のコラムでもご紹介した通り、
人間の体、脳には、心と体が健康でいるために必要な『体内時計』
が備わっています。

腸にも、消化・吸収・排泄(排便)などのリズムがあります。
それに合った生活をすると、腸の健康状態がよくなります。

逆に腸のリズムを乱す毎日を送っていると、
停滞腸(お腹の張り、腹部膨満感)、便秘、下痢など
に悩まされがちになります。

体が老廃物を溜め込んだり、
腸内の環境が悪化したりするようになります。

腸のリズムを乱す原因の一つとして、
不規則な食事時間や、夜遅い食事などがあげられます。

なぜ夜遅い食事は、腸のリズムに影響するのでしょうか?

これには『モチリン』というホルモンが関係しています。

この『モチリン』は、
夜間などの空腹時に周期的に放出され、
消化管にきわめて強い空腹期収縮を引き起こすそうです。
そして消化管内をきれいに掃除し、
次の食事への準備を整えてくれます。

『モチリン』は十二指腸から分泌されますが、
十二指腸内が空でないと分泌されないのです。

食物を摂取してから消化にかかる時間は約3時間。
『モチリン』が夜間の空腹時に正常に分泌されるためには、
寝る3時間前には食事をすませておいた方がよい
ことになります。

私の場合、
仕事が多くなる年末は、お腹の調子がすぐれませんでした。

朝と昼はほぼ時間通りに取れるのですが、
外来が終わり様々な雑用をこなすと午後10時過ぎ。
夕食の時間は11時をとうに過ぎていたりしました。

また、お恥ずかしい話ですが、
外来が終了して疲れてそのままソファで爆睡。
気づくと午前3時。
午前4時に焦って夕食を食べたこともありました。

ニキビ患者さんの場合、
なかなか改善しないのがシフト勤務のある方の場合です。

睡眠時間の確保が難しく、食事の時間が不規則となるため
腸内環境を整えることが難しいことが予想されます。
結果、便秘となり『ニキビ』悪化につながると考えられます。

睡眠時間を十分確保した上で、
食事の時間や量、内容などを自分なりに工夫する

(例:
イ)朝、昼はなるべく規則正しくしっかり食事をとる。
  ロ)夜は消化の良いものを中心に軽くとる。
ハ)工夫して睡眠の時間と質を確保する。)
ことが必要ですね。

『  「便秘』でお悩みの「ニキビ患者さん」は  
      「 夜9時以降の食事 」
    はやめて便秘改善をはかりましょう。 

          腸のリズムを乱す毎日を送っていると、
    停滞腸(お腹の張り、腹部膨満感)、
      便秘、下痢などになり
     体が老廃物を溜め込んだり、
       腸内の環境が悪化して
  「 ニキビの悪化 」につながります。

     睡眠時間を十分確保した上で、
  食事の時間や量、内容を自分なりに工夫する
      ことで「便秘」が改善し
    「ニキビ改善」にもつながります。     』

『ニキビ改善』はもちろん、
健康で前向きな人生を送ることにもつながるよい方法です。

[今回のポイント]は以下の通りです。

【今回の4決め!落ち穂拾い】
『「 夜9時以降の食事 」
はやめて便秘改善 』

  • ■ 医師の『小林弘幸先生』の本
     『自律神経が整えば休まなくても絶好調』の最終章にある
     『効果絶大な休み方のコツ25』の一つ
     『腸を整える』という項目を発展させ、
     『 腸 活 』を独自に掘り下げています。
  • ■ 今回は「 夜9時以降の食事 」はやめて
     『便秘改善』をはかり『ニキビ改善』につなげる方法を考えました。
  •  
  •       ■ 腸には、消化・吸収・排泄(排便)などのリズムがあります。
      それに合った生活をすると、腸の健康状態がよくなります。
  • ■ 腸のリズムを乱す原因の一つとして、
      不規則な食事時間や、夜遅い食事などがあげられます。
  • ■ 夜間など空腹時に周期的に放出され、
      消化管に強い空腹期収縮を起こし消化管内を掃除して
      次の食事への準備を整える『モチリン』
      が正常に分泌されないためです。
  • ■『  「便秘』でお悩みの「ニキビ患者さん」は 
            「 夜9時以降の食事 」
        はやめて便秘改善をはかりましょう。 

              腸のリズムを乱す毎日を送っていると、
         停滞腸(お腹の張り、腹部膨満感)、
          便秘、下痢などになり
         体が老廃物を溜め込んだり、
           腸内の環境が悪化して
      「 ニキビの悪化 」につながります。

         睡眠時間を十分確保した上で、
      食事の時間や量、内容を自分なりに工夫する
          ことで「便秘」が改善し
       「ニキビ改善」にもつながります。     』
  • ■『ニキビ改善』はもちろん、
      健康で前向きな人生を送ることにもつながるよい方法です。

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆「落ち穂 その180」彡☆彡☆彡☆彡☆彡

『チャンス』という言葉。
個人的にとても大切にしている言葉です。

昔の手帳に書いて時々見ていたのが、
前出の フランスの細菌学者ルイ・パスツールの言葉

『 幸運は用意された心のみに宿る 』
『「チャンス」は備えあるところに訪れる 』 でした。

30年間、外来診療を行なっていると
患者さんには2通りあると思うようになりました。

『チャンス』をつかんで早々と病気を改善させる患者さん
        と
『チャンス』を提示されても結局断り病気が改善しない患者さん

です。

難治性の病気は当てはまりませんし、
私の力不足もあって全てがそうだとは全く言えません。
日々、反省することも本当に多いです。

前者にあって後者にないものは、

『 いい意味での積極性、ひたむきさ、熱意、明るさ、
  愛嬌や可愛げがある 』

などが挙げられます。

マスク必須の世界は、
『少ないチャンスをしっかり掴まえることで生きていける厳しい世界』
ではないかと思っています。

『 準備を怠らずしっかりチャンスを掴まえる人間になる 』
今年の私の目標です。

遅くなりましたが、
本年もよろしくお願いします。

次回も、
『 腸内環境を改善するひと工夫 』
について考えます。

それでは。

おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

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