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コラム 「 とかちの窓から 」Column

(2018年6月20日配信)

第166回 『「 腸 活 」で「ニキビ改善」 (2)腸内環境を整える食事について ~ 食事の注意点と発酵食品・ヨーグルト~ 』

#お時間のない読者の方は[今回のポイント]だけでもお読み下さい#

こんにちは。
とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。

外来では家族で通院される患者さんも結構いらっしゃいます。
お子さんの成長を長期に渡って観察することになります。

看護師さんは『◯◯家』と愛称をつけて、病状を把握してくれています。

そんな中、兄弟も増えて賑やかになるのはいいとして、
限度を越えて騒がしくなる場合もあります。

『◯◯家』の場合は、3人の子供の賑やかさが限度を越えてきました。
私が観察したところでは、
ゲームのし過ぎが問題に思えました。

お母さんは、出産前からの患者さんでしたので
『ゲームはほどほどにさせた方が良いですよ』
といくつかの例を挙げてアドバイスさせていただきました。

ちょっとした『きっかけ』でしたが、
お母さんは強い指導力を発揮してゲームを制限したそうです。

翌週からは、驚きの連続でした。

子供たちは、
ゲームをほとんどやらなくなり知育玩具や絵本に移行しました。

大人しくなったと思ったら、次の受診の際には
『先生はこのクリニックを何年前からやっているのですか?』
とおよそ小学校低学年とは思えない質問を長男がしてきました。

3人の子供の表情は知的好奇心に溢れる良い表情に変貌していました。

ちょっとした『きっかけ』で人生は変わります。

そうそう。
『ニキビ』は、
ちょっとした『きっかけ』で
症状が良くなったり悪くなったりすることがあります。

『ニキビ改善』は一筋縄ではいかないことも多いです。
このメルマガが、月に1度必ず届く、

『 28年の皮膚科外来診療で得られた経験をもとに
  規則正しい生活、精神の安定、お肌の保湿などの
 「ニキビ改善」に重要な良い刺激や『きっかけ』となる情報を
  数多く提供。
 「継続」して「選択」しながらチャレンジするうちに
 「ニキビ改善」への道が開ける定期便 』

になれば幸いです。
ニキビの治療には、お薬の力(=テクニカル/技能面)ばかりでなく、
根気よく治療に取り組む力(=メンタル/精神面)も大切です。

このコラムが、その両方をうまくケアしていければ最高だなと思いつつ、
自分自身が一歩でも前に進むつもりで、
毎月お届けさせていただいています。

とかち美白研究所では、VCローション等を購入されている方に会報を
毎月発行しております。

そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』というものを載せて
います。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)

『ニキビ治療の4ヶ条(4決め!)』

今日から私は以下の4つを良く守り、
ニキビ改善を目指すことに決めました!

  • (1)爪を切って手は下に置くことに決めました。
  • (2)髪型は適切にアレンジすることに決めました。
  • (3)規則正しい生活を送ることに決めました。
  • (4)お肌はしっとり潤いを保つことに決めました。

これは私が皮膚科診療を28年やってきた中で非常に重要と思い標語に
したものです。

ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々です。

このコラムでは、第15回までは『ニキビ治療の4ヶ条』を系統立てて
解説してきました。

第16回からは『落ち穂拾い』と題して、『ニキビ治療の4ヶ条』を
『基本中の基本(中核)』と考え、日々気付いたニキビ治療に関連した
こと一つ(今まで取り上げていなかったが重要なことなど= 落ち穂 )
にフォーカスをあて(= 拾い )、お話させていただいています。

(バックナンバーは
  https://www.tokachi-media.com/content/column
 をご覧下さい。)

前回からは、
医師の『小林弘幸先生』の本
『自律神経が整えば休まなくても絶好調』(KKベストセラーズ)
の最終章にある『効果絶大な休み方のコツ25』の一つ
『腸を整える』という項目を発展させ、
『 腸 活 』について独自に掘り下げ、
『ニキビ改善』につなげる方法を考えています。

前回は、『 腸 活 』を上手く行うための前段階として、
『 腸内細菌 と 腸内環境 』について考えました。

今回は、『 腸 活 』を食事面から考え、
腸内細菌の『善玉菌』を増やす食事について取り上げ、
『ニキビ改善』につなげる方法を考えます。

『 腸 活 』とは、腸内にいる細菌の『善玉菌』を強化し、
正常な腸内環境を保って健康な体を手にいれることです。

『 腸 活 』が上手く行くと、
便秘がちな女性や下痢気味の男性の『ニキビ』患者さんの
『ニキビ改善』につながります。

食事は腸に刺激を与え、排便を促します。

食材や食べ方によって腸内環境は改善されるため、
普段の食事内容を見直し、
腸を元気にするような食材を取り入れることが大切です。

近年、乳酸菌やビフィズス菌をはじめとする
『プロバイオティクス』と呼ばれる生きた微生物が
悪玉菌の増加を防ぐことが報告されています。

また、『善玉菌』の餌となる『プレバイオティクス』
にも注目が集まっています。

以下にて、
食事の注意点、腸内環境を整えるといわれる食材やオススメの調理法
などを紹介します。

一回のみでは難しいので、何回かに分けて解説させていただきます。

A)一般的な注意点

1)加工肉の食べ過ぎに注意しましょう

タンパク質や脂肪を多く含む食品は悪玉菌の大好物。

中でもハム、ソーセージやベーコンなどの加工肉は、
大腸がんのリスクを上昇させるといわれているため、
食べ過ぎないよう量や回数を見直しましょう。

最近は『肉ブーム』ですね。

私も肉好きですが、加工肉は避けるようにしています。
加工肉を食べ過ぎると、
便秘気味になったり気分が悪くなることがあります。

2)寝る直前の食事や夜食を控えましょう

胃の中に食べ物が入った状態で眠ると、
消化や吸収が十分に行われず便秘につながります。

就寝中の腸はホルモンの働きにより活性化され、
便を肛門近くまで運びます。

ホルモンは空腹時の方が機能しやすいため、
寝る3時間ほど前には食事を済ませるのが理想です。

私の場合、仕事の関係もあって
寝る3時間ほど前に食事を済ませるのは難しいです。
最近は、仕事を中断→食事→仕事
となるようできる限り努力しています。
夜食はさすがにしなくなりました。

B)オススメの食材

今回は以下の2つの代表的な食材を取り上げます。

1)発酵食品

『プロバイオティクス』の代表格であり、
『善玉菌』を多く含むのが『発酵食品』です。

中でも漬物やみそ、納豆など植物由来の『発酵食品』には
生存力が強いといわれる乳酸菌が生育しています。
この乳酸菌は生きたまま腸に届きやすく、低脂肪で低カロリーです。

漬物は野菜を発酵させているため、
食物繊維も取ることができて一石二鳥です。

私は、味噌汁や納豆は必ず毎日いただきます。

問題なのは漬物です。
塩分や保存料のことを考えて、
機会があるときに内容や量を考えて食べるにとどめています。

2)ヨーグルト

発酵食品の一つであるヨーグルト。

腸内環境を整える他にも免疫機能を高め、
肌の調子を整えるといった効果も期待されています。

『善玉菌』を効率よく取るためには、
1日300gを目安に食中か食後に食べるのが良いとされます。

基本は無糖タイプを選び、甘みを足したい場合は果物を一緒に食べたり、
整腸作用があるといわれる蜂蜜をかける方法もあります。

外来で問題となるのが、実はヨーグルトです。
確かにあっている人も多いようですが、
合わない人も多いので注意が必要です。

これは、少し詳しく解説が必要と思われますので、
次回でお話しさせていただきます。

食事の注意点を守り、
腸内環境を整える発酵食品やヨーグルトを食べて
『 腸 活 』すると、
便秘がちな女性や下痢気味の男性の『ニキビ』患者さんは
『ニキビ改善』につながります。
『ニキビ改善』はもちろん、
健康で前向きな人生を送ることにもつながるよい方法です。
[今回のポイント]は以下の通りです。

      

【今回の4決め!落ち穂拾い】

『「 腸 活 」で「ニキビ改善」
 (2)腸内環境を整える食事について
 ~食事の注意点と発酵食品・ヨーグルト~ 』

  • ■ 医師の『小林弘幸先生』の本
     『自律神経が整えば休まなくても絶好調』の最終章にある
     『効果絶大な休み方のコツ25』の一つ
     『腸を整える』という項目を発展させ、
    『 腸 活 』を独自に掘り下げます。
  • ■ 今回は、『 腸 活 』を食事面から考え、
      腸内細菌の『善玉菌』を増やす食事について取り上げ、
     『ニキビ改善』につなげる方法を考えました。
  • ■ A)一般的な注意点

    1)加工肉の食べ過ぎに注意
      タンパク質や脂肪を多く含む食品は悪玉菌の大好物。
      中でもハム、ソーセージやベーコンなどの加工肉は、
      大腸がんのリスクを上昇させるため食べ過ぎ注意。
      量や回数を見直しましょう。

    2)寝る直前の食事や夜食を控える

      胃の中に食べ物が入った状態で眠ると、
      消化や吸収が十分に行われず便秘につながります。
      寝る3時間ほど前には食事を済ませるのが理想です。
  • ■  B)オススメの食材(2つの代表的な食材について)

    1)発酵食品

      『プロバイオティクス』の代表格で、
      『善玉菌』を多く含む『発酵食品』。
      中でも漬物やみそ、納豆など植物由来の『発酵食品』には
      生存力が強い乳酸菌が生育し、生きたまま腸に届きやすい。
      低脂肪で低カロリー。

    2)ヨーグルト

      発酵食品の一つ。
      腸内環境を整える他にも免疫機能を高め、
      肌の調子を整える効果も期待される。
      但し、合わない人もいるので注意が必要。
  • ■ 食事の注意点を守り、
      腸内環境を整える発酵食品やヨーグルトを食べて
     『 腸 活 』をすると、
      便秘がちな女性や下痢気味の男性の『ニキビ』患者さんは
     『ニキビ改善』につながります。
  • ■『ニキビ改善』はもちろん、
      健康で前向きな人生を送ることにもつながるよい方法です。

☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆「落ち穂 その150」彡☆彡☆彡☆彡☆彡

最近、『◯◯家』の長男さんは、
通院の際にはスポーティーな格好で受診するようになりました。

どうしてかなと尋ねてみると
『ヒップホップ』!!を習い出したとのことです。

多分、賢いお母さんが、
中学校でダンス授業が必修化されていることを知り、
今のうちにリズム感や動作などをマスターしておくことの必要性を
感じて始めたようです。

ちょっとした『きっかけ』で変貌した『◯◯家』。
将来が楽しみです。
次回は、
『 腸 活 』における『腸内環境を整える食事』
特に『 ヨーグルト 』について考えます。
それでは。

おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。
平成7年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。
平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)

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